6/27/2010

Interlude


Interlude

先日、ある知人からライブの誘いと共に一枚のメモを手渡された。

≪ 今回のライブは" 邂逅 "がテーマです。久々に再会する友人・知人。
時の隔たりがもたらす距離感や価値観の相違、より複雑化した人間関係。
また喪失したモノや新たに構築された世界観…そういった有象無象を
ジャズのインタールードとして提示出来れば、と思っています ≫


他の出演者を尋ねると、なるほど共通の古い知人達の名前が挙がっていた。
その日限りのユニット名は" Interlude Jazz Orchestra (仮名)"だと言う。
持ち時間は10分間。まさに幕間、" Interlude "としての役割だ。

共演者も決まり、選曲(といっても10分なので2曲だが)も決まった。
すると先の知人より新たな構想を打診された。なんでも演奏の直前に
軽いポエトリー・リーディングを行うので、途中からBGMとしてピアノ
ソロで参加して欲しい、とのことだった。詩の内容は確かこんな感じだった。



我々は時の流れに身を任せ、見知らぬ場所を漂流する。
…川を流れる、一枚の木の葉のように、大いなる海を目指して。

木の葉たちは、様々な賭けや人生の選択を経験してゆく。
その度毎の僅かな差、ほんの少しの態度の差こそが
個性や性格をカタチ作ってゆくのだろうか?

広く深く、何処までも青い海。其処へ至る長い旅。
そう…我々は成長するにつれ、
数限りない出会いや別れ、そして様々な選択を繰り返す。

だからこそ、我々の個性は無限に異なり、無数に広がってゆく。

幕と幕の間から、新しい音の尺度を提示する、10分間のヌーヴェルバーグ。
ジャズをヌーヴェルバーグという視点で切り取り、その魅力を改めて引き出す…



……さて、実は今晩がライブの当日。ポエトリー・リーディングの
BGMはぶっつけ本番だが、この曲をアレンジして弾くつもりだ。

映画『The Conversation』より Music by David Shire

音による"会話"を通して、十数年という年月を10分間で
表す事が出来るかどうか、今から楽しみだ。ワクワクテカテカ。。