11/22/2009

Un Buco Nella Sabbia ~砂に消えた涙~


" Un Buco Nella Sabbia "
~砂にきえた涙~


作詞:A.Testa 作曲:Piero Soffici 唄:Mina(1964年発表)
イタリアのポップスには英米のそれとは一味違う、大人びた曲や歌手が多いようだ。
この妖艶なジャケット写真はイタリアの国民的歌手Mina(ミーナ)。
"クレモナの女豹"と評された彼女は、アイドル当時から堂々とした存在感を持ち
数々のヒットにも恵まれた大歌手。日本で言えば美空ひばりのような存在なのかもしれない。


ちなみに下がミーナの日本版シングルのジャケット画像だ。
少し官能度は抑えられているものの、やはり色っぽい。


この曲が日本でも人気を博した理由の一つ目には、
ポツリポツリと8分音符で等分に刻まれるメロディーのリズムが親しみ易かったのだろう点。
躍動感こそ余り無いものの、母音の多い日本語で切ない恋心を歌う場合には相性抜群だと思う。
そして音高がほぼメジャーのペンタトニックでまとめられている点も、日本人には馴染み易かったのだろう、
そのせいもあってか この曲は漣健児氏の作詞&弘田三枝子のカヴァーが大ヒット。

ちなみに下が日本版シングルのジャケット。
まん丸のホッペと愛らしい笑顔の、日本人が安心して見ていられるキャラだが…。


…やはりこうして見比べてみると、
日本人に求められる要素とイタリア人に求められる要素の差が歴然としているのがよく判ると思う。
その後も矢沢永吉を始め数々の邦人に取り上げられ続ける名曲となった。

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