10/28/2010

~interude~プランテーションに降る雨



今日では音楽を聴く手段として「ネットからダウンロードしたり、
レンタルCDを借りて音楽を楽しむ」という方法が殆どかと思います。

Smoe these Days I'll Be Gone 。

デルタ・ブルースの父と言われる「チャーリー・パットン」が1929年に
録音した曲で当時はテレビもラジオ無かった時代です。人々は大規模農園
(プランテーション)で過酷な労働を強制され唯一の娯楽として、パットン
の様に各農園や飲み屋で歌を歌ったり楽器を演奏する音楽家、と言うより
「芸人さん」のショウを観るのが楽しみだったようです。

ブルースと聞くとネガティブなイメージが有りますが、この頃の音楽
(後にブルース、カントリー・ブルースと呼ばれる)は基本的には何でも歌い、
それを人々の日常生活に関わる「ものまね」を取り入れ演奏しながら歌ったそうです。
(例えば、馬を引く足音のリズムをギターで弾き、彼らの信仰する教会音楽にもじったり等)
この曲も各地を旅して廻る音楽家と各地の農園に仕事に出かける男女間の寂しさ、
それを教会音楽をもじったと思われる作品です。




彼の作品は1929~34年の間に録音されていますが,当時の録音技術は
現在の様なものではなく、また、再生ソフトはゴム等を混ぜシェラック
と云うものでかためた「SP盤」である為、非常にノイズが多く聴き難いです。
CDでもリマスターされ現在でも簡単に入手できますが、やはりノイズは…。

亜熱帯のプランテーション特有の雨だと思って聴いていれば……