2010年 12月26日(日) 27日(月) 28日(火) |
【渋谷 毅 MCより】
「 浅川マキさんのに対する想いというのは皆、
ひとりひとり違っていてですね、違っているの。
皆すごいんですよね。僕も違うし誰もが違う、
色濃いというか本当になんかすごいなと思って 」
───と、そんな渋谷毅さんのMCがなるほどと頷ける一夜になった。
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前日の25日深夜。西荻のアケタの店でたまたま渋谷さんの話を
聞く機会があったのだが、「うーん、明日ねえ……緊張するんだよね」
とおっしゃっていたので、少しびっくりした。
12月26~28日の三日間、浅川マキさんと近しかった人たちの
ピットインでの公演。48人という大勢のミュージシャンたちと主催者の
狭間に立つ渋谷さんの気苦労は、さぞかし大変なものだったろう。
浅川マキという存在───
寺山修司プロデュースによるデビューに始まり、その後
時代を経ても尚 多くのミュージシャン達と共演し積み上げた
キャリア。改めて彼女のアルバムを聴けば聴く程、
とても大きな存在だとつくづく思う。
12月26日 セットリスト 金子マリ(Vo) 渋谷 毅(P) 01.『 青い空 』 02.『 Hurry Change 』 03.『 Crazy She Calls Me 』 04.『 Lover Man 』 坂田明(Sax) 黒田京子(P) 水谷浩章(B) 05.『 オオカミでたぞというた』 06.『死んだ男の 残したものは 』 07.『 Lonely Woman 』 小川美潮(Vo) 渋谷 毅(P) 08.『 はじめて 』 09.『 4 to 3 』 10.『~不詳~』 11.『 窓 』 小川美潮(Vo) 金子マリ(Vo) 渋谷 毅(P) 12.『 Dear Mr.Opyimist 』 長谷川きよし(Vo,G) 坂田 明(Sax) 13.『 赤い橋 』 長谷川きよし(Vo,G) 14.『 ふしあわせという名の猫 』 15.『 別れのサンバ 』 16.『 L'absent(いない人) 』 17.『 ダニー・ボーイ 』 金子マリ(Vo) 5th Element Will 18.『~不詳~』 19.『 ゴロワーズを吸ったことがあるかい 』 20.『~不詳~』 21.『~不詳~』 22.『 それはスポットライトではない 』 23.『~不詳~』 ~アンコール~ 渋谷毅(P) 坂田 明(Vo) 24.『 Shanghai(上海) 』 |
金子マリさんに始まり、坂田明さん、小川美潮さん...とそれぞれが
マキさんとの思い出を語りながら歌い、演奏し、進行していく公演。
その中でも長谷川きよしさんが淡々と語っていたのが印象的だった。
【長谷川きよし】
椅子に座ってギターを構えるその姿、舞台照明の光がハンチングに
遮られ影となり、サングラスの黒へと落ちる。
とても美しい翳……
どこかマキさんにも似た佇まいが、二人の深い繋がりを感じさせた。
長谷川きよしが語る浅川マキ───
ライブの間メモで書き留めていたので、それをここに記したいと思う。
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【銀巴里での想い出 】
「 最初の出会いは銀巴里というシャンソンのライブハウス。
18歳の時に僕はそこで歌い始めるのですが、マキさんはもう、
もうそこで歌っていて、今でもマキさんを思い出すと聞こえてくる、
あの『夜が明けたら』をそこで初めて聴いて、本当に衝撃を受けました。
その頃、銀巴里ではマキさんもシャンソンを時々歌っていて
『小さなひなげしのように』なんかを歌っていたのをとてもよく覚えています 」
【 L'ABSENT~不在~ 】
「 僕の大好きなジルベール・ベコーという人の作った歌に
突然自分たちの目の前から居なくなってこの世を去ってしまった
友を惜しむ、悼む歌がありますのでそれをマキさんに歌います───
” ラプサン / L'ABSENT ”。日本語では『いない人』などという
タイトルがついてます。フランス語で” 不在 ”という意味の言葉です 」
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そう言ってから歌いだすと一際、
翳が濃くなったような・・・
そんな気がした。
text and photo by gkz
text and edit by 電気羊
※関連エントリー
InterplayⅠ銀巴里
※補足 ライブ報告はスケジュールの都合により初日(26日)のみです。スミマセン
※追加補足 当日の様子はこちらの方のBlogが詳しいです→ToyoBlog